8/22放送 玉津島神社②

2024年8月22日

☆今日の放送はこちらからお聴きいただけます☆

今日も昨日に引き続き、和歌の浦を代表する名所である玉津島神社について権禰宜の遠北(あちきた)喜美代さんにお話しをお伺いします。

Q 玉津島神社に足を踏み入れて、パッと見てビックリしたというか、目を惹かれたのが「ウサギ」。「ウサギ」との関わりをおしえてください。
「ウサギ」は玉津島神社の御祭神のうちの2番目に祀られた神功皇后様と関係しています。
神功皇后様は大変武勇に優れた方で船で出兵されるのですが、稚日女様にお参りされていきますと、必ず戦に勝利を収め、行き来の航海の安全ということで崇拝されておりました。その亡くなられた後、この玉津島神社に合祀されまして、合祀された日が卯の年、卯の月ということで「ウサギ」は神功皇后の所以でございます。

Q こうやって玉津島神社にウサギを置き出したのはその頃からですか?
お守りやおみくじは置いていたのですが、最近卯年がありまして、その時にみなさまに知っていただこう、ということで拝殿の両脇に張り子のウサギを置きました。皆さん興味を持っていただけまして、今は卯年ではないのですが、「どうしてウサギですか?」と聞いていただいて、ウサギと神社の関係を皆様にお伝えできる良いチャンスをいただいております。

Q 他にも見所あるかと思うのですが・・
まずは和歌に関連するのですが、中央の鳥居を入っていただくと両脇に赤い塀があります。これは小野小町袖掛の塀というのですが、小野小町も和歌の達人でいらっしゃって衣通姫(そとおりひめ)様を慕いお参りされて、その袖にかけて和歌を詠まれたという謂れがございます。
奥へ入ってきていただけますと「根上り松」という大きな曲がった松があります。昔、玉津島神社に社殿も何もなかった時代に和歌信仰がありまして、その根上り松に和歌を上達させるために都からお参りされた歴史があります。その松は今はないのですが、その由来で根上り松は置いてございます。

後は正面に拝殿がございますが、その中には三十六歌仙がありますので、またおっしゃっていただけましたらご案内させていただきます。
万葉のお花もたくさん植えていまして、季節ごとで咲いてる花は違いますが、これもお楽しみいただけたら嬉しく思います。

Q 風鈴もたくさんありますね。

一昨年からずっと始めているのですが、お参り来ていただいた方にお願い事を書いていただいてかけていただいております。

Q この風鈴はいつまで飾られていますか?
8月31日まで飾っておりますので、是非みなさんお越しいただきまして、風鈴にかけてください。

Q では、最後にラジオをお聞きの皆さんに一言メッセージをお願いします。
玉津島神社はお花もたくさんあって、優しい神社でございますので、是非足をお運びいただいて、気持ちを安らかに、和んでいただけたらと思います。

8/21放送 玉津島神社①

2024年8月21日

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今回は、玉津島神社について権禰宜の遠北(あちきた)喜美代さんにお話しをお伺いします。

Q 玉津島神社は和歌山を代表する観光地や御祈祷などで馴染みがある神社です。いつごろ、どんなことがきっかけで誕生した神社なんでしょうか?
玉津島信仰の創立は極めて古く、上古という「上つ世」といわれております、祀られている一番古い神様が稚日女尊(わかひるめのみこと)様で天照大神様の妹神とされております。

Q 誕生してここに来るまでも色々な方が訪れられてますよね。
この辺は景色が綺麗であるということから和歌に詠まれた土地柄でございまして、和歌上達のために、まず平安時代には藤原定家一門、天皇貴族、文人墨客。
中世においても有名な僧侶や武家の方。
江戸時代になりましたら、徳川頼宣公のお殿様や、(豊臣)秀吉ももちろん来られてます。
近代になりますと、小説家の方とかがたくさん来社しております。

Q やはりそれは玉津島神社のある所の景色が大きいのでしょうか。
和歌に詠まれるということで、玉津島神社には三柱の女神様がお祀りされてまして、まず稚日女尊(わかひるめのみこと)様、応神天皇様、そして最後に衣通姫尊(そとおりひめのみこと)様。この方がとても和歌が上手で、この方が祀られたことによって和歌の聖地となりまして、歌人の方々はこぞって和歌上達のために玉津島詣をなされてきました。

Q こちらの景色、本当に風情がありますよね。
昔から干潟が特色でございまして、昔はこのように整備されていなく、満潮になりますと玉津島神社周辺はずっと潮がさしてきまして、干潮になりますと干潟が現れて、という景色でございます。
この辺には玉津島六山といいまして小さな小山が六っつありまして、潮が差してきますと海中に山の頭が玉のように浮かんでいることから(玉は神様という意味があるそうで)、神様がいらっしゃる土地として、この辺崇められてきたその景色がとても綺麗だ、ということで和歌に詠まれてきました。

Q その景色は今でも見ることができるのですか?
今は開発がありまして、潮がここまで満ちてくることはありませんし、見えることはないです。
ただ、聖武天皇が1300年前に行幸で玉津島行幸された時に、玉津島神社の背後にある奠供山(御供物という意味の名前)に終日、山の上から海の満ち引きの景色を見られて、その景色と今は少し違うのですが、自然は残っておりますので十分楽しんでいただけます。

明日も引き続きお話を伺います。

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